犬用カルシウムサプリメントで、骨折しにくい骨づくりを目指して

骨の病気のなかでも、足などの骨にひびが入ったり、完全に折れたりする骨折は、犬によくみられます。

骨折はその折れ方によって、下記などのように分類されます。

骨折の種類

□横骨折
□らせん骨折
□斜骨折
□粉砕骨折
□離断骨折
□若木骨折
□複雑骨折

骨折すると骨自体の損傷だけでなく、折れた骨が内臓や皮膚を損傷し、重症化してしまうこともあるので注意が必要です。

皮膚の中のみで骨折が生じている場合を閉鎖性骨折、皮膚から折れた骨が出てしまっている場合のことを開放性骨折といいます。

骨折は一般的に手術が必要となることが多いので、骨折が疑われたときには速やかに動物病院へ行くことをオススメします。

骨折の症状

骨には神経が通っているので、骨折すると激しい痛みが生じ、骨折部の周辺に触れるとさらに痛みが生じます。

四肢のうちのどれかが骨折した場合なら、骨折した足を地面につけることができません。
通常は３本足で立ったり歩いたりして、骨折した足を着けることを嫌がります。

また、折れた骨が周囲の組織を損傷して内出血するため、損傷部位の周辺が腫れて熱を持ったりします。
頭の骨や背骨を骨折したときには、神経麻痺や発作、歩行困難や失禁といった神経障害が現われます。

開放性骨折の場合はあまり腫れず、出血が多くなります。

骨折の原因

一般的に、犬の骨折は交通事故や高所からの落下で発生します。
最近では、残念なことにバイオレンスによる骨折も増加傾向にあります。

食餌やホルモンの異常などで骨が弱くなり、普通なら骨折しないような衝撃だけで折れてしまうこともあります。

また、競技犬などの場合は、訓練のしすぎで疲労骨折するケースもみられます。

成長期の子犬では成長板骨折が多く、成熟後の犬では骨の中央部での骨折が発生しやすい傾向があります。
超小型や小型犬では、抱いているときに落としてしまっただけで骨折することがあるので注意が必要です。

落下による場合は上腕骨や前腕骨の骨折が多く、交通事故などによる大きな外傷を伴う場合には、骨盤、大腿骨、脛骨の骨折が多発します。 衝撃が強いときには、何ヶ所も骨折してしまうことがあります。

骨折の診断

ほとんどの骨折は単純Ｘ線検査で確定診断が可能です。
骨盤骨折など一部の複雑な骨折ではＣＴ検査を行ってより正確な治療計画を練ることもあります。

骨折の治療

治療法は主に折れた部分を元の形に整え固定する方法があります。

皮膚の外で固定をする外固定法と、皮膚の中で固定をする内固定法の大きく２つに分類され、
年齢、骨折の位置や程度、骨折してからの期間、動物の活動性、生活様式などを考えて選択されます。

外固定法

外固定法の代表はギプスによる固定です。
添え木（副木）を当てて固定する方法も外固定法に分類されます。

創外固定法

金属などを用いて皮膚の外で固定する創外固定法があります。

一般的に、開放性骨折のときには創外固定法が選択されます。
創外固定を行った後には、皮膚から出ているピンの刺入部を毎日消毒する必要があります。

内固定法

ピン、プレート、ネジといったインプラントを用いて、皮膚の中で骨を固定する方法を内固定法と言います。

骨の変位をより頑丈に固定したいときには、一般的に内固定法が選択されます。
いずれの方法においても２～３ヶ月程度で骨は完全に癒合します。

超小型犬の前足の骨折は、骨が癒合しにくいことがあるので、固定後または整復術後に細かいチェックを受けることをオススメします。
骨が癒合するまでの期間は、再骨折を防ぐために激しい運動を控える必要があります。

骨折を予防するために私達ができること

骨折が起こってから私達ができることは、愛犬を動物病院に連れて行くことが重要です。
交通事故や高所からの落下の場合は、普段から気をつけていても起こり得てしまうかと思います。

ただし、老化などにより骨が弱くなり、些細な衝撃で骨折してしまう場合は、食餌に改善の余地がある可能性があります。

人間と同じように、日頃からカルシウムを摂取して丈夫な骨づくりを目指しましょう。
しかし、手作り食を作る場合にもカルシウムは不足しがちな成分です。

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グルコサミンは軟骨を作るのに必要なグルコミノグリカン（ムコ多糖類）の生成を促し、コンドロイチンは、骨の形成を助ける働きを始め、傷の修復に関わる働きも期待できるので、骨のことを考えるならばオススメです。

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