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ペットの腰の病気や怪我の予防、対策に必要な生活環境改善

トイプードルやダックスフンドなどの犬種、猫ではマンチカンのような、特殊な体型の犬や猫は、腰に病気やケガを持ちやすいです。

しかし、室内で飼われる事が増えた現在では、段差や階段などといった生活環境により、腰への負担が掛かりやすくなっています。


腰の異変は重症に繋がる場合が多く、悲鳴をあげたり患部を触ると怒るなどの様子を見せ始めるのは、既に重症になっているケースが多いと言われています。

飼い主さんは、日頃からペット行動に対して気にかけるよう心掛け、何か様子がおかしいなと思ったら、検査を行い、適切な対応を取る事が大切です。



腰が弱っている時の特徴や仕草



特に犬は、意外なほど足腰が弱い動物です。


そして、ペットは人間と違って、喋る事で不調を訴える事はできません。

飼い主さんが日常生活から違和感を察知し、適切な対応を行う事が大事です。


足腰に異変がある犬や猫の場合


・ソファーや階段に上れなくなった

・トイレに時間が掛かるようになった

・腰回りを触ると嫌がるようになった

・突然腰が抜けるようになった

・歩く時や動作の中で下半身に異変が見られる



これらのような仕草が目立つようになります。



動物の足腰に異変を起こす原因となる病気



足腰の違和感に関連のある症状は多く存在します。

特に、神経の感染症、腫瘍、変性症などは、腰の痛みとして症状が現れやすい病気です。


◆股関節形成不全


股関節が発育異常により、正常に形成されなかったり、変形により骨盤のおわんの部分に太ももの大腿骨がぴったりと入らなくなります。

股関節が緩む股関節形成不全も、多く発症する腰の病気の一つで、歩き方に異常が見られるようになるのが特徴です


股関節の軟骨がぶつかり合う時におこる炎症による痛みで、歩き方に異常がみられるようになります。

また、股関節が緩むことで、後ろ足がふらつくような仕草を見せます。


股関節形成不全は、生後4ヶ月から1年までの間に発症する事が多く、殆どの場合、両方の後ろ足に症状があらわれます。

散歩や段差の昇降を嫌がるのは勿論、腰を振って歩いていたり、散歩の途中に座りたがる事が多くなると、股関節形成不全である可能性が考えられます。



◆椎間板ヘルニア


背骨の間のクッションがずれて脊椎を圧迫してしまう椎間板ヘルニアは、多く腰の異変の原因となる病気です。

加齢や肥満、無理な運動により背骨のクッションがすり減ってしまうこの病気は、人間だけではなく犬や猫にも多い腰の病気になります。


徐々にクッションがすり減ってしまうので、初期症状は軽度なものとなりますが、重度になると動けなくなってしまう危険な病気です。

なかなか初期では気付きにくい病気なので、日頃から腰に負担を掛けない生活を心掛け、適切な検査をしてあげる事が大切です。


椎間板ヘルニアの軽度な症状

・背中を触ると痛がる
・あまり動きたがらない
・段差の昇降が辛くなる


椎間板ヘルニアの重度な症状

・後ろ足をひきずって歩くようになる
・段差の昇降が不可能になる
・横になったまま動けなくなってしまう


などがあります。



足腰の病気や怪我を予防する為に必要な生活環境改善



足腰の弱さは、先天性の遺伝が強く影響しているのは事実ですが、それ以外の環境的な誘因については、日頃の生活環境を意識していく事である程度の予防が可能です。


飼い主さんは、日頃の生活環境を見直し、ペットの関節に負担を掛けてないか、怪我の危険性があるかもしれないという事を再度見直す事が大切です。



・フローリングをやめてカーペット等でカバーする


人間には人気のフローリングですが、ペットにとっては滑りやすく危険です。

また、足腰の関節に負担をかけてしまい、怪我をしやすい環境です。

カーペットや絨毯、マットなどを敷く事でフローリング部分をカバーしてあげましょう。



・家具の配置を見直す


ソファーやベッド、椅子などから飛び降りた後に、歩き方がおかしくなり病院に連れて行ったなどというのは、小型犬には特に多い問題です。

犬は夢中になって走り回っていると案外周りの状況が見えてないことが多く、家具にぶつかったりすることが多いので、行動範囲と家具の配置を考え、足元には滑らないようにマットなどを敷いたりスロープを設置するなどの対策をしましょう。


同じ理由で、階段の昇り降りをできるだけ避けるようにすることも大事です。



・お散歩のコースはコンクリートを可能な限り避ける


外での散歩はできるだけコンクリートを避け、柔らかい土の上や芝生を散歩しましょう。

都会では難しいかもしれませんが、土の場所や柔らかい場所をなるべく探してポイントを見つけてあげる事が大切です。

それにより筋肉が発達し、関節を守ることに繋がります。



食生活の改善も必要不可欠です



肥満による関節への負担は、生活習慣病の他にも、脱臼や骨折にも繋がります。

適切な体重を維持出来るよう、食事のバランスと適度な運動を心掛けましょう。


また、健康な足腰や関節を維持していくにはカルシウムやコンドロイチン、グルコサミンなどの関節の健康を維持するのに必要な成分を食生活から補う事も有効です。

これらが含まれたサプリメントを利用し、不足しがちな栄養素を補う事も、予防に繋がります。


特に、健康な関節の維持にはグルコサミンとコンドロイチンが欠かせません。



グルコサミンとは


グルコサミンは、軟骨の構成成分であるムコ多糖類の一種で、糖に、アンモニアの水素原子を炭化水素基で置き換えた物質であるアミンが結びついた成分です。

グリコサミノグリカンと総称される分子の主要成分であり、体内の各組織の柔軟性や弾力性に寄与しています。


グルコサミンは元々は体内で生成され、軟骨、爪、靭帯、心臓弁などに存在していますが、加齢によって減少していきます。

グルコサミンは定期的に摂取することで、変形性関節症や関節炎などの関節疾患の予防と改善に効果があります。

現在ではサプリメントなどにも配合されており、分子の中に塩酸基があるグルコサミン塩酸塩と、硫酸基があるグルコサミン硫酸塩が使われています。


その効果から、1990年代からはアメリカで、ペットや競走馬などへの関節炎治療としても使われるようになりました。



コンドロイチンとは


コンドロイチンの役割は体内の水分量をコントロールしたり、骨と骨の間の部分である軟骨や関節などにおいて潤滑油の役割を果たします。

また、骨はカルシウムによって生成されていますが、コンドロイチンはこのカルシウムを骨に定着させる働きも持っており、骨に於いても関節に於いても重要な要素です。


そして、グルコサミンと同様、コンドロイチンも加齢によって減少していきます。


コンドロイチンが不足してしまうと、関節炎や関節痛の症状を引き起こしてしまいます。

そのほか、関節部分以外にもコンドロイチンは存在し、皮膚や眼球や肝臓などにも多く存在しています。
さらに、コンドロイチンは体の中における水分の量も調節しています。


コンドロイチンが老化などによって固くなってしまっていると、肌に行くはずである栄養分がうまく行き渡ることができず、肌がより老化していきます。

また、コンドロイチンは細胞から排出される老廃物も外に出す役割も果たしています。
コンドロイチンが不足してしまうと身体の中の細胞の代謝が悪くなってしまい、老化を早めることになってしまいます。


コンドロイチンはグルコサミンと同様、年齢が経てば経つほど減少してしまうものですが、軟骨の摩擦などによっても減少してしまいます。



関節疾患の予防と対策において大切なのは、肥満気味であるなら、まず体重を減らす事が重要です。

体重が多いと関節に負担が掛かり変形が進行しやすいので、適度な運動や食生活の改善による体重管理を行ってあげてください。


関節においてクッションの役目を果たす軟骨は、加齢と共に体内で材料を作る力が低下するため、だんだんすり減ってしまいます。

ですので、グルコサミンやコンドロイチンなどの軟骨の材料となる成分を摂ることも有効です。


しかし、グルコサミンは食品には少ししか含まれていないため、食べ物からだけでは十分な量を摂取することが困難です。
そのため、サプリメントで補うことが推奨されています。


グルコサミンは、コンドロイチンと共に摂取する事で、その効果をお互いが高め合ってくれます。ですので、コンドロイチンも含まれたサプリメントを摂取すると、より効果が期待できます。


これらの生活環境の見直しを心掛けながら、愛犬、愛猫、ペットが普段食べている食生活を今一度見直し、バランスを整えてあげる事が、健康や怪我の予防にとっても、とても重要です。



日々の食事で十分な量を摂取する事が難しいカルシウム、グルコサミン、コンドロイチンといった、骨に必要な栄養素を補うカルシウムサプリメント



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